2013年10月24日木曜日

大嵐の夜



こないだ遂に地獄を見た。
すごい強力なやばいのを調子にのってODしてしまったみたいだ。
友人の腕に虫がはってる感じするって言葉に大爆笑、こりゃ笑いすぎてやばいな水分摂取をしようと立ち上がって冷蔵庫から水を出し、口に服もうとした瞬間、視界が別世界にトリップ。友人の夏子!水こぼれてる!という声が遠くの方から聞こえる。何も見えなくなり、やがて声さえも聞こえなくなってしまった。
不気味な音楽が聞こえ始めサイケな映像がぎーんと見えて、恐怖の世界へ入ってしまった。不気味なぞっとするアニメを見ているようだった。
自分を自制する心は消え、焦りと恐怖にのまれてしまう。
嘔吐したのに嘔吐した感覚もない。
私は恐ろしい感情達が回転する地獄の世界に入ってしまった。
回転する醜い感情達は(例えば悲しい痛い寂しい苦しい) 究極の最大限の形になって自分を突き刺す。
過去の悲しい出来事をもう一度体験し(しかもそれが一番強い形に濃縮されて!)、私は殺人鬼に首を締められ、全身の皮を剥がされ、強姦され、大きな針に突き刺された。
この苦しい感情の渦、そして希望(この世界から救われる)と絶望(永遠にこの世界から抜け出せない、地獄に落ちる為に私は生まれてきた)の繰り返しから永遠に抜け出せない、これが真の地獄だと思った。
そしてこうも思った。
私の今までの人生は神様から与えられたゲームであって、私はそれに負けたのだと。人生には犯して良い罪の数が決まっていて、私が今夜した恐ろしいことで罪の数の限界値に達してしまい一瞬にして地獄に落ちてしまったのだと。
神を恐ろしく感じた。そして自分が犯した過ちへの後悔、今までの人生が幻のように一瞬に消えてしまったことに対する恐怖感といったら!
永遠に続く地獄を感じ、救われない苦しいそれしか頭になかった。
そして苦しみの中に小さな希望を感じるからこそ何度も絶望を感じ、さらに苦しいのだと思った。
過去の自分の過ちがフラッシュバックする。たまらない罪悪感を感じる。
そして自分の人生の存在意義について気付く。何故こんな目に合うの?どうして?と思った過去の出来事が繋がっていく。全てを総合した正体は永遠に続く地獄だった。それが自分の人生の答え。
例えば、17が地獄だとしたら、私の人生の出来事が4つで構成されているとする。
1+3+5+8=17だった。そんな感覚に囚われる。そう考えながらも地獄の世界が続く。
そして私は宇宙の中に浮かぶある文字として生まれて来たんだと気付く。それがどんな文字だったかは覚えていない。それは苦しみの文字。宇宙に、苦しむ為に生まれて来た。もっと幸せな文字があるのに、どうして私は苦しみの文字に生まれて来たの?自分の呪われた生を嘆いた。嘆いても救われない。永遠に続く自分の苦しみの生を受け入れなければいけない。受け入れられない。救われる。違う、永遠に救われることはない。今までの世界は幻だった。
何故あの安楽の世界を謳歌しなかったの?そう思った。
大雨の中、私は外に出て居たようだ。ふと、我に帰った瞬間何故私がこんなにビショビショに濡れているのかわからなかった。
どちらの世界が現実なのかまだわからなかった。けれど朝が来ると思うと心が落ち着いて、やっと完全に自分の意識が戻っていった。
でも大丈夫。そばにいる人がずっと大丈夫。負けないでと言ってくれた。あの悪夢から覚めた時、間違いなく自分の頭が創造した幻覚に過ぎないのに、それが全てで真実であると思い込んでいた自分に驚いた。
でもやっぱりこういうの辞められないんだな。

今は今迄で一番幸せなんだ。
だけど自分には惨めでどうしようもない過去があるのに、ニコニコ笑って穏やかに今を過ごす自分が私は許せない。
それじゃあ全部忘れたフリをして、無理矢理蓋をしているだけな気がする。
もっと惨めな過去に対する何かひん曲がった最低なことが必要なんだよ。
それをすべてやり尽くしたら、全部肯定し、受け入れられる気がする。


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